いつもの鯖街道。常神へ向かう車内はいつもとひと味違っていた。この日、うみうし部carにはフリーダイビングチーム無限のMAGYさんが乗車していた。初心者講習会ではうみうし部が大変お世話になったにも関わらず、ヘッポコ磯遊び部にもゲスト参加して頂いて大変恐縮!…だったが、なにか特別なことをするわけでもなく、いつもの活動を一通り体験して頂くことになった。

うみうし部の1日はここから始まる。ブラックホール・プラント。この日の滞在時間目標は30分。その壁を打破できるのか。

参加者:MAYU、アジコバ、パパラッチ、MAGYさん(フリーダイビングチーム無限)
入店時刻10:22

農業コーナーから入店すると、50円のレモンセレクトの山積みが我々を迎えた。や、安い…!さすがプラント。見事な先制攻撃である。その後、じょうろ付きのガーデニングマネキンや、298円のブラジャー、798円・本たたみ雪駄、巨大青バケツなどに心を奪われ、どんどん足取りが重くなる。中間地点のミートコーナーにあるウィンナーの試食コーナーに辿り付いた頃にはすでに15分を経過していた…。急がなくては!
その時、奇襲攻撃ともいえるコーナーが!約20種以上の手作り惣菜バイキング。完全に心を奪われ、結局一人1種ずつ仲良くお惣菜をセレクトしてしまっつた。最後の砦ともいえる鮮魚コーナーにて生のスルメイカを購入した頃には目標タイムの30分を完全にオーバーしていた。さらに野菜コーナーの人参18円では皆、自宅用に購入したい!という衝動を抑えるのに精一杯。チェッカーへ向かう途中の洋服売り場では、298円の着替え用の巻きタオルをアジコバ、MAGYさんがお買い上げ。中国製Tシャツ売り場では爆笑もののプリントでテンションが最高潮にアップ…という具合に大いにプラントを堪能してしまった。車へ戻り、時間を確認すると、予定時刻の11:00を完全にオーバーし、11:18。滞在時間はなんと56分…。情けない結果である。手強すぎるぞ、プラント…。
今回の計画では、世久見湾の右手から塩坂越を目指すつもりだったが、風が強く波は2メートルとの予報。安全面を考慮して世久見湾からのエントリーを断念し、塩坂越へ向かう。塩坂越海水浴場の坂道を軽快に走行していくと、大きなダンプが目の前に現れた。どうやら防波堤を延長するらしい。その影響でビーチには赤土が流れ込み、とても痛々しい状態になっていた。ロケーションもかなり悪い。この工事は本当に必要なのだろうか?なんだがちょっぴり悲しい。計画を変更して食見へ戻るか?という話になったが、塩坂越はホームじゃないか。そんなことで塩坂越をキライになったりしない!とりあえず昼食を取ってから考えようということになった。


野外クッキング
●三輪そうめん
●するめ

ロールテーブルで簡易キッチンをセッティングし、お惣菜をつまみながら、そうめん用のお湯を湧かす。その間に調理担当のアジコバがイカをさばいてくれた。見事な手さばきに感動。塩をまぶす姿もサマになっているじゃないか。三輪そうめんはMAYU家から提供した。1年寝かせた上モノである。沸騰したお湯にそうめん投入、2回の差水を行うと、あっという間にそうめんが出来上がった。カレーの時と比べ、あまりに簡単すぎて少々拍子抜けだが、まぁ良しとしょう。MAGYさんの参加を祝してめんつゆで乾杯。私は島とうがらしをめんゆにトッピングしてみたのだが、あまりの辛さにむせてしまった。
島とうがらしのお陰で胃がピリピリしている。

●素潜り前の鉄則…刺激物を摂取しない!

そうめんを食している間に、アジコバがイカ焼きを作る。味付けは湯浅醤油。どんどんイカの正しい姿になってゆく。イカの臭いにつられてノラ猫もやってきた。ジョンは見当たらない…。(寂しいじゃないか!)
イカがあまりに美味しかったので、ビールを呑みたくなったがガマン。
 
●素潜り前の鉄則…アルコールは厳禁!

そうめんは10輪もゆがいたので、お腹は満腹状態。睡魔が襲って来た。キムチ鍋の時の教訓が全く生かされなかったようだ。

●素潜り前の鉄則…食事は極力控えること!

なんと食後にバナナを食べてコーヒーまで飲んでしまった。あぁ、素潜り前の鉄則はどこへ…
こんなことをやりに来たわけではないのだ!ようやく素潜り準備にとりかかる。MAGYさんとアジコバはプラントの巻きタオルで水着に着替え始めた。298円以上の働きをしてくれる巻きタオルに喜ぶ2人。が、そのとき、小さな軽トラが勢いよく我々のところへやってきたかと思うと、中から漁師らしき中年のオヤジが飛び出して来た。

「ここは遊泳禁止なんだけどね!」

どうやら貝捕りの注意に来たらしいが、今回のオヤジは明らかに不愉快そうだ。うみうし部はフル装備なので間違われても仕方が無い。いつものようにカメラを見せ、密猟目的ではないただのシュノーケラーだということを伝えると、オヤジの態度は一変し、急に優しくなった。工事をしていて土が流れ込んでいるから、左手の海岸を回ったほうがキレイだと、アドバイスまで頂いた。常神半島では密猟が横行しているので、地元の漁師はピリピリしているのだ。

いつもの岩場からエントリー。水温は24℃とかなりあたたかい。目指すは塩坂越裏手にある地形である。ホンダワラの群生は消えている。アメフラシもほとんどいない。洞くつ内はスリリングだったが、もう少し透明度が良ければもっと楽しめたかもしれない。
11メートルの岩場の裂け目に到達した。釣り人はいなかったが、東映のオープニングのような白波が立っていて、先へ進むことができなかった。安全面を考慮し、引き返すことにしたが海の中の生き物は豊富なので、じっくり魚観察を行うことができた。水温も高く、たっぷり2時間ほど海の中を堪能。透明度は約3メートルほどと最悪だが、サルパを経験している我々にとっては、ストレスフリーのコンディション。「快適やな!」とみな笑顔だ。この満足度で沖縄へ行けば、みんなどうなってしまうのだろう?贅沢を言わないうみうし部だったが、残念なのはMAGYさんの美しい素潜りスタイルを拝むことができなかったこと。これを機会に、みんなジャックナイフを勉強しようと考えていたのだが、透明度が悪すぎて勉強どころではなかった。残念である。
●生き物
アゴハゼ、キヌバリ、メジナ、カワハギ、スズメダイ、キュウセン、メバル、カサゴ、ナベカ、ヘビギンポ、カニ、タコなどなど

●ウミウシ
アオウミウシ、シロウミウシ、ミヤコウミウシ、サラサウミウシ

●水温…24℃
●最大水深…11メートル
●透明度…1〜3メートル

海から上がってビーチを歩いている途中、アイツを発見。そう、ジョンだ。今までどこにいたんだ!さみしかったじゃないか!テリトリーを海水浴客に奪われ、さみしそうなジョン。我々に「どうにかしてくれよアイツら参っちゃうよ」と訴えているかのようだ。

MAYUとパパラッチくんのコッヘルで湯を湧かして、コーヒーを飲んだ。潜ったあとの甘いコーヒーはうまい…
工事中の塩坂越…
この先どうなってしまうのか…
帰りはいつもの梅の湯に立ち寄った。「こんにちは」と声をかけると、「その声は…」と、カウンターの奥から館長が姿を現した。声だけでうみうし部と判断してくれるとは、常連の粋に達したかもしれない。風呂に入ったあと、ソファーでまったりしていると、次から次に、試食を出してくれる。なかなかのもてなしぶりだ。

夕飯はもちろん王将。
今後、海のコンディションが良くなってくると、野外クッキングに割く時間を短くしていくであろうが、次回のクッキングメニューは親子丼もしくはマグロの漬け丼と決定。次回もグルメか!?うみうし部!

MAGYさん、初のご参加ありがとうございました。

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